入れ歯

このページをご覧の方は入れ歯に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。もしかしたら「外れる」「噛めない」「見た目が気になる」といったネガティブなイメージをお持ちかもしれません。

しかし、入れ歯は幅広い症例に対応できる非常に優れた治療法です。外れたり、目立ったり、噛めないのには様々な理由がありますが、主な原因は入れ歯の「厚さ」と「変形」にあります。それぞれご説明します。

理由1入れ歯の「厚さ」

口の中は非常に敏感で、例えば髪の毛一本が口の中に入っただけで異物感を感じ取ります。そのため、大きな入れ歯が口に入ると、違和感が生じるのは当然です。

通常、保険適用の入れ歯は「プラスチック（レジン）」素材で作られ、その厚さは約2～3ミリ程度になります。この厚みがあると、口内が狭く感じられたり、食べ物の摂取が難しくなったり、発音が困難になるなどの問題が発生することがあります。

理由2入れ歯の「変形」

保険適用の入れ歯で使用される「レジン（プラスチック）」素材は、時間の経過とともに「歪み」や「たわみ」が生じることがあります。この問題が原因で、噛む際の痛みや、食べ物が入れ歯の隙間に挟まる、入れ歯が外れやすくなるなどの問題が発生することがあります。

これらの問題を解決するために、当院では「金属床」を利用した入れ歯を提供しております。

金属床活用の「メリット」

当院では、保険適用の入れ歯、保険外の入れ歯に関わらず、丁寧に製作を行っております。ただし、保険適用の場合、使用可能な材料には制約があるため、先に述べたような問題が生じる可能性が高くなります。そのため、当院では保険外の治療として、「金属」を使用した入れ歯の製作を提案しています。

金属は高い強度を持ち、従来の入れ歯よりも非常に薄く製作することができます。具体的には、0.2ミリから1ミリの厚さで作成できます。また、保険で使用されるプラスチック素材と比較して、変形しにくいという利点もあります。

また、これら以外にも次のようなメリットもあります。

メリット1食事が「美味しく」感じられる

金属を使用することで、これまで感じることができなかった食べ物の微妙な味や風味の違いを感じ取ることが可能になります。さらに、食べ物の温度をより感じることができるようになります。金属入れ歯は薄く、優れた伝導性を持つため、食事をより楽しむことが可能です。

メリット2「誤飲性肺炎」のリスク軽減

噛めない入れ歯は、実は嚥下力（飲み込む力）も低下させる可能性があります。この結果、食べ物が気管に入り込む誤嚥性肺炎のリスクが高まります。適切に噛むことができる入れ歯を使用することで、このリスクを防ぐことができます。

当院では、「金属床」の入れ歯の他にも、「目立ちにくい」「しっかり噛める」入れ歯をご用意しています。患者さんのお口の状態や要望に合わせて、最適な入れ歯をご提案します。

「目立ちにくい」入れ歯

当院では、入れ歯を支える金属のバネを「ピンク色の樹脂」にしたノンクラスプデンチャーを提供しています。このピンク色の樹脂は歯肉の色とよく馴染み、周囲に入れ歯をしていることが気づかれにくいというメリットがあります。当院では、スマイルデンチャーというノンクラスプデンチャーをご用意しています。

スマイルデンチャー

スマイルデンチャーは非常に透明感があるため、歯茎の色と自然に調和し、口元が美しく見えます。さらに、この素材の特性により、高い強度と柔軟性を備えており、薄く作ることが可能です。その結果、口の中での違和感が少なくなります。

しっかり「噛める」入れ歯

しっかり噛める入れ歯をお作りするために、当院では、インプラントを使用した入れ歯をご提供しています。入れ歯を安定させる設計になっているので、しっかり噛めて外れにくいというメリットがあります。

インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーは、2～4本のインプラントを埋め込み、入れ歯を固定する治療方法です。この治療法のメリットは、患者さんが自分で簡単に取り外してメンテナンスができること、そして外科手術が不要で身体への負担が少ないことです。この治療法は部分入れ歯でも全入れ歯でも対応可能です。入れ歯の安定性と快適性を向上させるための優れた選択肢と言えます。

入れ歯を実際に入れ歯を製作するのは「歯科技工士」です。つまり、よい入れ歯を製作するためには、歯科医師と歯科技工士が密な連携を取る必要があります。

当院では、信頼できる技工所と連携し、患者さんに最適な入れ歯作りを行っております。